まずは何をさておき検品です。
バリ、メッキ不良、塗料流れ、傷、そして別注であればオーダー通りの仕様になっているのか等、じっくりと検分します。
重量もチェックしましょう。
殆どのメーカーは番手間のピッチを7gで設定しています。
きっちりと7gのピッチにはなり得ませんが、大きくずれていない(1g前後)ことを確認します。
メーカーによっては2~3gの公差も発生しますがこうなると”なにか”を施さないといけませんので厄介な作業になります。
シャフトも検分しましょう。
今回使用するのはこちらのシャフトです。
独自の味付けで他社にはない非常に面白いシャフトですがその反面、こと作業に至るにあたってはなかなかのヤンチャ坊主です。
何故か当店では非常に良く出るシャフトで、ある程度の癖は把握しているものの、それでも慎重に作業を進めていきます。
直進性(曲がり)、重量、傷、などを検分後に硬度の測定を行います。
直進性については、これはどのメーカーに於いても真円・反りなしのものは入手できません。
出来る限りにおいて理想とするものを用意するに留まります。
重量もしかり、番手別設計だから全ての番手重量が均一とはならず、公差の範囲内に留まります。
各メーカーによって公差の値はまちまちですが(公表はしていません)、こと重量についてはよほど酷くない限りはあまり気に留めなくても良いと思います。
勿論、揃っているほうが良いのは間違いないのですが・・
公差1g以内を謳って、オプション価格になっているシャフトもありますが、ゴルフクラブはヘッド・ソケット・シャフト・グリップ、そしてそれぞれの接着や装着に要する材料で成り立っています。
シャフト重量が寸分の狂いもなく揃っていたとしても作業の過程で発生するトリミングは必須ですし、そもそもその重量に対して長さはきっちりと揃っているのか?を考えますと懐疑的です。
そしてヘッド重量にも公差があり、微妙な重心配分の違いでクラブとして出来上がってみると杓子定規にはいかないことが良くわかります。
こちらの測定器で各シャフトを任意のスパンで数カ所、360度方向で硬度を測っていきます。
測定結果を踏まえ、各番手のシャフトをどのように装着するのかを頭の中でパズル宜しく考察しながら次の作業に移ります。
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